天女の慈愛は蜜毒となりて

勇士は天女の手に堕ちる

先の玄宗皇帝が没してから私に引き継がれたのは、混沌とした王政と後ろ盾を失った玉座だった。

「李将軍!李将軍はおらぬか!」

重々しい鎧を身につけた大男が、中華様式の宮殿をドス、ドスと歩いていく。

「李将軍!」

「聞こえておるよ、副将軍。今度は何処だ」

軍略室の扉を勢いよく開くなり部屋に入ってきた大男に対して答える。
こちらの男も大男よりは小柄だが、引き締まった体格と贅が無い肉体は歴戦の勇士を思わせる。

「ははっ!今度は南方より隣国の進軍と、西側で二つの農村にて蜂起が……」

「全く……。毎日毎日、全く頭を悩ませてくれる……」

「李将軍……、いえ、李皇帝。特に南の戦線では双方の戦力が拮抗してしまいます。御身にもご出陣いただく必要があるかと……」

この唐にて絶対的な力を誇っていた玄宗帝亡きあとは、毎日がこのような状態だった。
周辺の国をまとめ上げていた唐は、攻めに易いが、同時に守りにも弱い。周囲を囲んでいる国にとっては、隙あらば攻め込むのもた易い状態とも言える。

諸国を武力にて納めているということは、武力で反抗もされるということ。皇帝による支配が行き届く時代は良いが、そうでない今となっては悪い方へとばかり転じている。
周辺諸国は「いまが好機」とばかりに進軍を開始。我が領地の民衆も、これまで押さえつけていた不満が各所で結びつき、蜂起が連鎖していく始末である。

そして第一から第五までの皇位継承の権利を持っていた上の兄たちが運悪く、軒並み暗殺や不幸な事故、そして戦死などで次々と亡くなり、如何ともし難い状況でお鉢が回ってきたのは、戦事にしか取り柄がない元第六位のこの私だった。

(全く……此の惨事にて国家を任せるのが、よりにもよって軍部にしか顔の効かない私とは……)

これまでは上の兄たちの誰かが政を摂ると思い込み、私は数少ない得手であった武の道にて身を立たせんと、満足に都にも帰らず戦場に身を投じていた。
それが急にこの唐の皇帝の立場に据えられたのである。
執政など学んでこなかったこの身には、余りにも荷が勝ちすぎる。

ただ、今の状況に限っては執政より軍力がものを言う。
周辺国からの攻撃と内乱の鎮圧までは、この私がなんとかしよう。
その後は、私より頭の良い弟たちの誰かに執政を譲れば良い。
その決意はこの座に据えられた半月前より固まっている。

「では出るか。副将軍、私の馬の回復は済んだか」

「はっ。馬小屋にて準備してございます。
申し訳ありませぬ……。先の戦場から戻られて、まだ二日と経っておりませぬのに皇帝御自ら……」

「よい、この状況では仕方ない」

そうして軍略室を出て馬小屋に向かおうとすると、背後から女の声が届いた。

「天子様、今少しばかり、宜しいでしょうか?」

そう言い、二人の侍女が近づいてくる。
身なりから察するに、後宮の中位ほどの侍女といったところか。
皇帝の座に就いたときに後宮に控える女たちも私のものとなったが、これまで後宮に足を伸ばす暇などなかったので勿論この侍女たちとも面識はない。

「なんだ貴様らは。李皇帝はこれより出陣される。後宮の女人どもに構っている暇など無い」

「良い。副将軍、先に出陣の準備を整えておいてくれ。あとからすぐ向かう。して、何用かね。」

侍女たちに向き直ると、彼女たちの後ろからもう一人の女が近づいてくるのが見えた。

「ご出陣なさるところ、お足を引き止めてしまい誠に申し訳ございません。楊貴妃様が、どうか天子様に一度ご挨拶なさりたいと……」

「楊貴妃?」

初めて聞く名だった。
いや、先帝であった父には数多くの妻がいたという。
その中に、そんな名前があったかもしれない。

(とはいえ、女を相手している余裕は無いのだが……)

そうして目の前に現れた女人は。

まるで周囲の光が彼女に傅いているかのように輝く。

可憐とも美麗とも表現しきれぬ、天女のような貌だった。

両の手を前へ結び、上品に礼をして鈴のような声を上げる。

「ご機嫌うるわしゅう、天子様。私は、後宮にて先の玄宗皇帝の妻という栄誉を賜っておりました、楊貴妃でございます。
これよりは気軽に、”楊”とお呼びください」

美しく伸びる艶やかな黒髪。
茘枝(ライチ)の実のように透き通る白い肌。
唇は瑞々しい桃色で、慎ましく輝いている。

いや、言葉を尽くしてもこの女人を表すことは能わない。
そう思わせる、圧倒的な美貌が目の前に立っていた。

「……?どうかいたしましたか、天子様?
もしかして、何か気を悪くしてしまったでしょうか……?」

不安げに此方の顔を覗き込んできて、やっと我に返った。
ばっと後ろに飛び退き、一息つく。

「い、いや。そんなことはない。あまりにも貴殿がその、い、いや、忘れてくれ」

「?……ふふっ。新しい天子様は、変な方ですね」

口元に指を添えると、くすくすと少女のように悪戯げに笑う。

その唇に、指先に、思わず目がいく自分を覚え、かぶりを振る。

女の一挙一動に顔を真っ赤に赤らめてしまうのは、もうこの際気にしないことにする。
戦いばかりで女人と接した経験の少ない私と彼女とは、あまりに相性が悪い。

ただ、少し気になる点があった。

「其の方が、我が亡き父の妻、とな……?」

「はい。そして此よりは貴方様の妻となります。どうぞお見知り置きください」

その身の美貌とは相反するように、天女はどう高く見積もっても私より幾つか下の歳ほどであった。

(いくら何でも若すぎるのでは……?我が父は少女趣味があったのか?これでは娘を娶るようなものではないか)

疑念は募るが、今はそれを気にしている場合ではない。
一刻も早く出陣しなければ、事が悪化してしまう可能性がある。

「だが此の方に貴殿の相手をしている暇はないのだ。これよりまた戦場に出てくる。済まぬが、今後も私から声を掛けることはほぼ無いと思ってくれ」

そう突き放したように伝え、身を背けた。
あの厳格な、ほぼ面識が無かった父にこのような幼妻がいたことを今知り、そしてそれがこれから自分に充てがわれることになるという事実に、心持ちは少々騒ついていた。

亡き父の女人の好みにも。
その女人が自分の妻となることも。
そして、そのような突然の関係の変化にも、和やかに順応できるあの女にも。

どこか、嫌な感じがする。

「承知いたしました。良いのです、貴方様は必ず私の下へ帰ってこられます。どうぞ、ご無事なお帰りをお待ち申し上げております」

その言葉を訝しく思いながら、バタバタと急ぎ足で後宮を後にする。

颯爽と馬を駆けて出陣する新しい夫の姿を宮殿より見下ろし、楊貴妃はぽそりと呟いた。

「えぇ、逞しき殿方は、必ず私の元へと帰ってこられますもの……」

その眦は艶かしく、陶然とした笑みに下がっていた。


「ぐ、やっと南方の反乱での鎮圧が終わったか……」

侵略への対応と内乱の鎮圧とが落ち着いたのは、ひと月ほど経ってからだった。
その間は都に戻るのも度々軍備を整えるだけだったため、皇帝の寝室がある後宮に戻るのは久方ぶりである。

(あの幼妻は少し冷たく当たってしまったから、少し顔を合わせづらいな……)

そう思いながら後宮の門をくぐり中に入ると、そこにはあの天女がしとやかに立っていた。

軽く心臓が止まりながら表情を伺うと、こちらにも気づいたように微笑みかけてきた。

「な、お、起きていたのか……ええと……」

「ふふ、楊でございます。此度の遠征、誠にお疲れ様でございました。寝所の用意ができております。どうぞ此方に」

そう言って廊下を歩いていく。
多少呆気にとられながらも、その楚々とした背についていく。

「もしや、ずっと待っていたのか?寝もせずに」

「いえいえ、ずっとではありません。ですがもうすぐお戻りになるとは伝令より聞き届けておりましたし、先ほど馬の足音もしましたので。天子様だったらいいなぁ、と」

侍女たちに見つかったら叱られてしまいますけどね。
くすくす悪戯げに笑いながら、そう答える。

何か変な警戒をしていた自分が馬鹿らしくなってくる。
この幼妻は本当に自分の帰りを心待ちにしてくれていたらしい。
戦場続きで荒立っていた心が、少しずつ凪いでいく。

「此方へお座りください。折角なのでお疲れの天子様を癒して差し上げようと思いまして」

寝所に入ると、椅子に座るように指示された。
言われるがままに、幅が広い低い椅子に腰掛ける。

楊も次いでぽすん、と右隣に腰掛けてくると、その手には普段見慣れないものが握られていた。

「それは……琵琶、か?」

「はい、仰る通り琵琶でございます。非才のこの身ではありますが、この楽器だけは少しばかり慣れておりまして……。宜しければ、暫くの間お付き合いいただけますか?」

「構わぬ。お主の気が済むまで弾いてくれ」

そうして奏でられた旋律は。
“少し慣れている”とはよく言ったものだと思うほどに。
極楽浄土で流れている音とはこのようなものなのだろうなぁ、と感じる馥郁たる芸術の極みだった。

目の前に、まるで掛け軸でしか見たことのない極楽の風景が広がっていく。
戦でささくれ立っていた心の棘が、ひとつずつ綺麗に抜かれ平らになる。
音に触れたところから、身体が幸福感で満たされていく。
おそらく唐全土を見渡しても、これほどの弾き手は他にいるまい。

二、三曲弾き終えた楊は小休止とばかりに楽器を置く。
そのときに、自分はこの見事な演奏に対して呆けていたあまり賛辞を忘れていることに気づいた。

「…………その、見事なものだな……」

ようやっと絞り出した言葉は語彙に乏しく、学の無いことが我ながら嫌になってくる。
しかし、その言葉が心の底から嬉しいように、女は相好を崩す。

「よかったです……。天子様、戦いから戻られてからずっとむつかしい顔をされていたものですから」

楊は人差し指で目の端を釣り上げて、むっとした顔の真似をする。
それを見て、釣られて思わず笑ってしまった。

(あぁ、これほど安らかな心持ちになれたのは、いつ以来であっただろうか……)

そうして私はその後、楊たっての強い希望で寝所にて膝の上に頭を乗せられ、頭を撫でられていた。
何度も固辞しようとしたが、「私の演奏へのささやかな褒美だとお思いください」などと言われては断りづらいことこの上ない。

大人しく撫でられるがままになっていると、先ほどまでは楊から漂う良い香りで緊張していたこの身も、だんだんと眠気が襲ってきた。

「先帝陛下にも、よくこうしてお眠りになさるまで頭を撫でたものです。」

慈しむように膝の上の男を撫でる天女はそう呟く。

「あの鬼のように厳格な父が?そんなことをしていたのか?」

「ええ。玄宗帝も、この乱世を治めるうえで数々の困難に直面しておられるようでした。度重なる心労に耐えかねる夜もございましたのでしょう。その際ごとに私は床間に呼ばれ、こうして寝入られるまで琵琶を奏で、撫で差し上げたものです。」

確かに、変な緊張を催すこの膝の枕はともかく、琵琶の音は心を安らがせるのにこれ以上ないほどに効果的であった。

と、いかん、本格的に瞼が重くなってきた。
しぱしぱと瞬きを繰り返す様子を見て、柔らかな手がゆっくりと目を覆い隠してきた。

「その身はお疲れです。どうか、ごゆっくりお休みなさいませ」

言葉の最後がぎりぎり聞き取れたと思ったときには、意識はとぷんと落ちていた。


そうしてからは、戦場より戻るたびに楊貴妃の琵琶の音を聞き、寝入るまで共に過ごすのが習慣となった。

膝枕は添い寝となり、男女としての身体を重ねる間柄となるまでにそう時間はかかるはずもなく。

最初はどちらから誘ったか、などは覚えていない。
ただ、お互いの眼が合い、その眼に自分の姿が映ったと思ったときには柔らかい感覚を口に感じていた。

過酷な戦場に身を置き続ける自分にとって、ここだけが癒しの褥。
帰ってくる場所。

腰に手を回すとその華奢さに驚き、割れ物を扱うようにそっと両腕で包む。
それを見て逆に楊はぐい、と首に回した両腕を引き、耳たぶを食んできた。

「うっ……」

湯だった顔は際限なく赤くなっていく。唇の中で湿った耳に、熱い息がはぁ……と吹きかけられる。

「天子様……。ともに戦うことのできないこの身に、貴方の苦しみを癒す許しをどうか……」

「よ、楊……っ」

もう止まらなかった。
これまで我ながらよく我慢していたというほど、自らに眠っていた肉欲は凄まじい。
力強く布団の上に押し倒し、細い首元に吸い付いて痕を残していく。

楊はくすぐったそうによがりながら、しかしその腕は首から離すことはない。

「楊……っ、楊っ!」

「ね、天子様。この刻ばかりは、私のことを”ユゥユゥ”とお呼びください。
幼きときより共に育った関係のように。私に、いっぱい甘えてくださいまし……」

甘えた様子でそう言った。

この女は天性の男殺しだ。そう悟ったときにはもう遅い。
陥落した理性は目の前の天女の手の上で転がされ、男は獣となって瑞々しい果実を貪り尽くしていく。

「ゆ、ユゥユゥ……。ユゥユゥ……っ!」

「ぁんっ。もう、ふふ、天子様ぁ……っちゅ」

ちゅ、ちゅ
ちゅぱ、ちゅ
ちゅっちゅ、ちゅっぱ、ちゅ

唇が何度も、何度も重なる。
口付けの容量も分からないが、ただ合わせているだけで脳天に幸福感が電撃のように迸っていた。

もっと、もっと。
目の前の天女の唇が欲しい。
その口から溢れる甘い涎を飲み干したい。
そうやって動物のように荒々しく悶える舌の貪りを、天女は優しく受け止め、包み、弄ぶ。

柔らかな舌が緊張してカラカラの唇を舐めなぞり、歯を舐め解し、口周りの力を根こそぎ奪い取ってくる。
緩んだ口元から此方の舌を引きずりだし、女の口の中で丁寧にもてなされる。

っじゅぷ
ぶちゅ……ちゅっ
れろりゅ、りゅむっちゅ、ちゅる
ぷちゅりゅる、むちゅくちゅる

舌と舌が交尾中の蛇のように絡まり合い、お互いの輪郭を無くしていく。
いや、絡まり合っているのではない、一方的に、女の思うがままに踊らされているのだ。

「あへ……」

むちゅ、ちゅっぷ
ぷちゅる、むちゅ
ちゅ、ちゅ、っちゅ、ちゅっ、ちゅる
ぷちゅ、っぺちゃ、ぴちゅ

口元の力が抜けたところに、容赦無く舌が犯される。
慎ましやかな桃色の唇は、もはや男の口の中の肉棒を包み果てさせる女陰。
舌の感覚は甘い快感に痺れ、脳も陶酔感に満たされてまともに考える力を奪われていた。

「天子様ぁ、その、くださいませ、どうか……」

「ふあ……っ!」

予想していなかったタイミングで、ぐむ、と太ももで岩のように固くそそり立った魔羅を押し上げられる。
しとやかに滑る脚に触れられただけで、熱されきった鉄砲は暴発そしうになる。
すんでのところで腰に力を入れ、情けない態勢で発射衝動をこらえる。

その隙に、するりと腰の後ろに回される、白く美しい両脚。
目の前には、とぷとぷ、とこらえきれずに沁み出でた愛蜜と、雄蕊を突き立てられるのを今かと待ち望む肉の華があった。

「天子様、おいで……?」

ぷつん

と自らを人として留めていた糸が切れた気がした。

ず、っっっぷぅぅ…………

「あ、そんな、いきなり、ぁぁああん……」

「ぐ、ぅぅ、あぁぁああ、っ!!」

初めてその身で経験する女陰は、腰の感覚を消しとばすほどに壮絶だった。
剛直を四方八方から抱きしめてくる、肉の筒。
固く突き刺さっているのは此方なのに、なぜか優勢に立っているのは柔らかな肉で包み込むあちら側で。

抱擁のごとく迎え入れられた膣内で男根は踊る。
そして逆に穴の形はだんだんと肉棒に合わせて、ぴたりと収縮してきた。

「ふふ、熱っぅい、です……」

痛がる女人もいると聞くのに。
目の前にいる女は、陶然とした笑顔で、ただただ快感しか感じていないように。
目尻を下げて微笑んでいた。

「私は大丈夫ですから……。どうぞ、思うままに腰をお振りください」

ず……ちゅ
ず、……ちゅ
ず、ちゅ
ず、ちゅ
ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ

「う、ぅう、ぐ、あ、ふぅ……っ」

だんだん早くなってくる腰の前後の動き。
突き立てられる剛直は、一挿しごとに大きく膨れ上がっていく。
その動きは天女の好いところを上手く突いたようで、先ほどまで吐息を漏らすだけだった口元から喘ぎが染み出してきた。

「あっっ、あぁん……っ!あっあっ、はぁあ、……ぁっ」

「ふっ、ふぅっ、ぅ、ふっ、うぁ、ぅ……っ!」

振る、ふる、ふる。
獣のように腰を振る。
そこには武人としての覚えもなく、男としての誇りもない。
ただ、目の前の全てを受け入れてくれる優しき天女に、己の全てを拙く、一心不乱にぶつけ続ける。
自分の弱さも、苦しさも、この幼妻は全てを受け入れてくれる。

「いくっ、っ!で、でる、出るぞっ!」

尿道を上ってきたモノを抑えることは、もうできない。
この全てを出したい。
受け止めてほしい。
爆発しそうな陰茎と承認の欲求は、華が咲いたような天女の笑顔に包み込まれた。

「……んぁっ。っ、はい、どうぞ、中へ、出してくださいまし、思いきり……っ」

腰に回された脚が、ぐい、と引き寄せる。
より深く女陰に突き刺さる棒芯。

「あ、ぐ、ぅああ、ぁぁんむぅぅううぅ……っ!」

「ちゅむ……ん、む、ちゅ………」

首に回された腕で引き寄せられ、深く唇が重なる。
喘ぎ声を出すことすら許されない。
深く、深く。
重ねられた唇とは相反するように、突き刺された陰茎からは溶岩のような迸りが漏れ出した。

(い、ぐっぅぅうぅう…………っ!!)

どっぷっ!

どぷっどぷっどぴゅるっ
どぷどぷ、どぷ、どぷ

どぷん、どぷ、どぷっ
どぷどぷ、ど、ぷん

どぷん、どぴゅ、ど、ぷ

どぷ、どぷ、どぷ

ど、ぷん

「あ……っ。ふ、ふふ。まだ出てきます……ぁん♪」

この日より、私は身も心も、楊の掌の上へと堕ちていった。


加速していく性癖の歪み

その後、これまで堪えていた欲望が堰を切ったように、私はユゥユゥと身体を重ねた。
毎日どこかで起こる戦争に対し軍を向け、同時に自分も馬を駆って出陣する。
そして夜傷ついた身体で帰ってきては、床間で甲斐甲斐しく起きて待っている楊の腕の中へと倒れ込むのだ。

ユゥユゥは、端的に言うと、非常に床上手だった。
すぐに私の性感を理解し、休みなく刺激を続けあっという間に身体を敏感にしていく。

これまで女人との経験がなく貞操ばかりは童のままだったこの身も、あっという間に女の肢体の味を知ってしまった。
いや、知らされてしまった。

(こ、ここまで女人との交わりが心地よいものとは……っ)

女との交わりに熱心になったばかりにその身を落とす男たちをこれまで何人も見てきたが、これまでは彼らを嫌悪感を抱くばかりだった。
男であるのに、軟弱なことを。鍛え方が足りん。

しかし、もう彼らの身を笑うことなどできない。

もうユゥユゥとの交わりが、私の人生の大きな悦びになっていった。

「ふふ、今日はちょっと趣向を変えませんか?」

そう楊が言い出したのは、褥を重ね始めて二ヶ月は経つかという頃だった。
曰く、いつも同じような内容では食事と同じくそのうち飽きがくるやもしれません。
曰く、夫婦として長く続くうえでも、新しい可能性の開拓は必要でございます。

そのようなことを何故か熱っぽくまくしたてられ、熱意に押し切られるままに色々と承諾をしてしまった。

その結果が。

「こ、この格好は些か恥ずかしいのだが……」

ひっくり返された蛙のような態勢で、尻穴を愛しい妻に見せつけている自分の痴態だった。
筋肉が鎧のように着いている男らしい身体も、このような姿を晒してはむしろ滑稽さを増すばかりだ。

男児として誰にも見せるべきではない秘部を、このような麗しい女人に対してさらけ出すなど……。

しかし、ユゥユゥはいたく気に召しているらしい。
キラキラした笑顔で、こちらを見て笑っている。
「うふふっ、”些か”であれば、天子様ならまだまだ耐えられますよね?ほぉらっ、もっと力を抜いてください」

「へぁっ!?」
私の、尻の窄みを、指先でゆるゆるとなぞり始めた。

「はぁ……っ、天子様、そのような恥ずかしがっているお顔をされて……可愛いです」
「そ、其の様なところ、触るでない……っ」

「あら、何故ですか?」

「ゆ、ユゥユゥの美しい指が、よ、汚れてしまう……」

きゅぅん……っ

この可愛らしき殿方は、どれだけ私を本気にさせれば気がすむのだろう、と、女の軀の奥が、熱く、熱くなっていく。

楊貴妃の全身に駆け巡った愛おしさは、彼女のタガの一つを外してまった。

はぷっ

「ぅひゃんっ?!」

(い、いま尻穴に何か生温かい感覚……がっ?!)

じゅぷ、じゅぷ
ぺちょ、ぴちゃ、ぴちゅる、ぶっちゅる

「んへぇっ!んぅ、ひゃ、ひやぁぁああ~~~~~!??」

尻の汚れをこそげ落とすように、ざらざらとした舌が穴の入り口を何度も往復していく。
これまで生まれてから、誰にも刺激されたことの無い敏感な部位。
そこは処女の秘部のようであり、そこよりも簡単に性感を開発できてしまう男の急所だった。

数分の間、未知の快感の波が襲いかかり続け、その度に高い声で情けなく喘ぎ続けた。

「……っぷはぁっ。うふふ。天子様、その様なあられもない声をあげられて、本当に可愛らしいですね」

一息ついた楊貴妃は、口を手でぬぐい、ほこほこと湯気が立った恥穴を見る。

「ひ、ひぃ……もう、気が済んだか……?」

ならもうやめてくれ、そう言おうとすると、両太ももに下から腕を回されてがっちりと固定される。
「いえいえ、本番はむしろここからですよ?もっと幼子のように、きゃんきゃん、おぎゃあおぎゃあと鳴かせて差し上げます……」

そう囁くと、幼妻は再度男の秘所を舐めしゃぶり始めた。

ぷっちゅう、ぺちゃ
ぽちゅ、むっちゅ、むっちゅる、ぺろ
ぷちゅんっ、ぬっちゅ、むちゃ、ぺちょ……

「っっはぁん!はぁぁあ、あ、ぁぁああん……。ゃ、ぁ、ぁああやあぁぁん……」

先ほどよりも明らかに熱っぽさを増した舌の動き。
激しく、しかしねちっこく。
より反応してしまうところを目ざとく見つけ、その度にいやらしくしゃぶり続けられる。

ぷちゅり、ぺちょ、ちゅ
むちゅ、ちゅっ、っちゅ、ちゅっ
む~……ちゅっ、むちゅっ、ちゅぱり

下で穴の形を丁寧になぞり、ぴちゃぴちゃと穴の縁の敏感な肉を舐めて解していく。
かと思いきや、唇で尻たぶに吸い付き、卑猥な痕を残していく。

「ん……このような隆々とした肉体をしていても、んちゅ……。ふふ、私の前ではこんなに素直な子になってしまうんですよね。あ~、ちゅ……っぱ」

「あ、ぁあ、ひぃ、ひやぁああ?!!やめ、ひゃめぇぇええ……ひぃん!!??」

すす……

尻を舐められている一方で、糸のような細指がゆるゆると魔羅をなぞり上げる。
このようなただでさえ羞恥に塗れている姿を、幼妻はさらに情けないものにしようとしてくる。

どうにか逃げようにも、固く抱きしめられた腰と太ももは微動だにしない。
さらけ出された男としての弱点を嬲り尽くされ、天女の思うままの反応を返すことが唯一できることだった。

「……はぁっ、あ、ぁあん……っ!」

しこ、しこ
しゅこ、しゅこ
しゅこ、しゅこ、しゅこ

肉棒に添えられた指がしゅるしゅると往復する。
菊門への責めでとうに限界まで勃起している陰茎は、その刺激で素直に絶頂への階段を登り始めた。

ゆっくりと、精液が上がってくる。
人しごきごとに数ミリずつ、確実に、確実に。
あと数十秒これを続ければ、簡単に果ててしまうだろう。

しかし、そんな普通の絶頂を、意地悪な天女は許さない。

途端、もう片方の手で尻穴をぐいと広げ、

ずぷり

と深く突き刺さった。

「??!!!?!おへぇえ?!!!」

舌の動きが、穴の中をほじくり返す動作へと変わる。

ずぷ、ずぷ
ずっぷり、ぬっぷ
ぬぷり
ぬぷり
ずっぷ、ぬぷ

何度も突き立てられる、芯を持った柔肉。
まるで眠ったいる性感をほじくり返すかのように。
しつこく、しつこく、何度も何度も

「あぁぁ?!あぁ?!へぇ?!ひぃぃあ!?あ、ぁ、やめ、ひゃめひぃぃいい?!?!」

ぬぷちゅ、ぬぷ
ぺちょ、ぬぷり
ぬぷ、ぬぷ、ぬぷ

しゅこしゅこ、しゅこしゅこ
しこしこしこ、しこしこしこ

(ぃ、いやだ、いや、尻穴をせめられ、ひゃぁん?!せめられてイくなど……ぃひぃっ?!)

「んちゅぱっ……。ふふ、出ちゃいますよね?お尻ぺろぺろ舐められて、おちんちん気持ちよくなって、ぴゅっぴゅ~ってしちゃいますよね?恥ずかしいですね?天子様としてあるまじき姿ですよね?でも止まらないんですもんね……ぁっ、だめですね、もう出ちゃいますね?」

「アッ?!あぁ、ひゃっ~~~っ!?あぁ?!」

(そ、そのような赤子をなだめるようなこと、いわな、言わないで、やめてくれェええ!?)

「仕方ないです、イっちゃいましょう……?気持ち良いおしっこ、ぴゅっぴゅってしましょう?あっ、でちゃうでちゃう。お尻ぺろぺろ気持ちいい。おちんちんしこしこきもちい。だめ、あっイく。でちゃう、ダメ、止められない、いいんですよ。でちゃいますね。
ふふ。はい、ぴゅっぴゅっぴゅ~~~♪」

あぁ、ああ、あぁぁあああぁあああ!!!?!??

どぴゅっっ!!
どぴゅるるるっ、ぴゅるるるっ!どぴゅるっ!
どぴゅうる、どぅぷぅんっ!
どぴゅるるるるるっっ!!

「止まらないですね……っ、あぁん、もう。まだ出てくる……。ふふっ」

どぴゅっ、どぴゅっどぴゅるる!
どっぴゅ、どぽん、どっぴゅ!
どぴゅ、どぴゅ、っぴゅ……

「はぁあんっ!あ!ぁあっ!?あ、ぁああはぁああん……」

(と、止まって、とまってぇっ……!)

結局、睾丸の中のものを全て出し切るまで尻穴は執拗に舐めしゃぶられ続け、ようやく陰茎が萎えたころには尻がふやけきってしまっていた。


おしめの中にこちょこちょ甘出し

(せ、先日は尻穴を舐められて、あられもない声を上げて果ててしまった……。いまは曲がりなりにも皇帝を預かる好みで、あのような一生の恥……っ!
ユゥユゥにはなんとしてでも、墓まで秘めて持っていってもらわなくては)

先日の衝撃的な遊戯は、心に深く刻み付けられた出来事となった。
もう、二度と、あんな背徳的な行為はしない。以後、そう決心を固めている。

しかし、自分の身体を隅から染め上げてきたあの幼妻の前でその決意を持ち続けられるか。
自分でも自身は一切持てなかった。

「お帰りなさいませ、天子様。あら、此度の戦陣はそれほどまでに過酷だったのですか?お体中が汚れております……」

「へ?!ゆ、ユゥユゥ。これは、ここまで迎えにきたのか?」

馬を小屋に入れていると、思いがけず声をかけられ奇妙な反応を返してしまった。
夜の冷えからか、暖かそうな羽織布を肩にかけた妻が出迎えて、自分の格好を見ていた。

「あ、あぁ。これは心配せずとも良い。途中嵐に遭い、泥や土で塗れてしまったな。怪我などはほとんどしておらぬ」

「そうですか、此度も誠お疲れ様でございました。
……あ、では、折角ですし、ふふ。私に良い考えが御座いますの。天子様?お召物を脱がれてから、浴室に来ていただけますか?」

“良い考え”という響きに、明らかに悪寒を感じる。
ただ、その中で芽吹いた言葉にならないこそばゆい快感を押さえつけ、後宮へと入っていった。

「ここに浸かってください。仰向けで、お腹を上にした状態で♪」
指さされたのは湯で満たされた、明らかに自分が入るには小さな、木でできた浅い容器だった。

「これは、風呂、か……?」

「ふふ、これは産湯です。まぁ正しくは”赤子が初めて浸かるお湯”を産湯と申しますので、些か語弊はございますが」

「な、なるほど……?」

色々と指摘したいことがある。
あるのだが、そもそも。

「これは小さすぎではないか……?」

少なくとも自分の身は小柄とは言えない体躯をしている。
ゴツゴツとした筋は身体を数回り大きくしているし、背も低く無い。

「ですが手脚を折り畳めば、天子様でもぎりぎり入れるような大きさでご用意したのです。あの、騙されたと思って、一度入ってみてくださいませんか……?」

そして、

(入るには入ったが、ぎ、ぎりぎりだな)

彼女の言う通り、手脚を赤子のように折り畳めばぎりぎり湯船に収まった。
いつのまにか寸分違わず、身体の寸法を把握されていたらしい。

ちらりと横に視線をやると、その姿を荒い息で熱っぽく見つめる天女がいた。
目の前の幼妻は、先ほどから様子がおかしい。
目は柔らかに慈愛の光を讃えているのに、その奥がまるで林に潜む虎のよう獰猛に輝いているのだ。

(……薄々感づいてはいたが、どうやらユゥユゥは少々困った性的嗜好の持ち主なのだな)

「で、では……お身体を洗って参りますね」

ちゃぷん、ちゃぷん

優しく湯を身体にかけ、洗っていく。

ちゃぷ、ちゃぷ
ちゃぷちゃぷ

戦で付いていた泥や埃を洗い流していく。
体を洗われているだけなのに。
なぜか変な心持ちになってくる。

赤子の頃、母に全てを投げ出し、世話をされているときの感覚。
成人し、とうに忘れた筈の、あの何もできない存在としての自分。

ちゃぷ、ちゃぷ
ちゃぷ、ちゃぷ
ちゃぷ、ちゃぷ……

石鹸も使い、丁寧に体中を隅から隅まで洗っていく。
心地よさに身を委ね、天女の指が身体を這う感覚だけに意識を集中させていく。

「折角ですので、汚れを落とすだけじゃなく、ここも綺麗にして差し上げますね」

ぼうっとしていると、ぐいと股を開かされ、逸物を晒される。
「危ないので動かないでくださいね~……」

しゅりしゅり

(え?は?)

どうやら自分は毛を剃られているらしかった。
股間の上で、剃刀が手慣れたように踊っていく。
陰茎にも睾丸にも、そして先日責め嬲られた尻穴にも。

しゅりしゅり、と刃がなぞられていく。
少しずつ自分を覆い隠していたものが奪い取られていく、不思議な感覚。
そうしてできたのは、精通を迎える前の少年のようなツルツルの男根だった。

「……っはぁ、本当に赤子のよう……素敵……」

一切の毛が無くなったそれを見て、頰に手を当て、ほぅ……とため息をついた。

「ね、天子様。私のことを”ママ”って言ってくださいませんか?」

「”ママ”……?それは、どういう意味の言葉、なのだ?」

「西洋の方で”母上”を意味する言葉らしいんです。戯れの一環で、他意はございませんので……」

この前の尻舐めから、この幼妻に流されてはいけない、何かがおかしくなってしまうと、戦場で身を助けてきた自分の予感が告げている。

なのに。
熱に浮かされた頭と、目の前の女の熱っぽい瞳に見つめられ、断ることができない。

「…………。ま、まま……」

どこか、その西洋の言の葉は、ずくんと、知ってはいけないむず痒さをお互いに呼び起こしてしまったような気がした。

「……もう一度、言って?」

「……ママ。」

「もう一度。」

「ママ。……っ」

「……はぁ……っ!ふ、ふふっ♪は~い、”りっくん”、ママですよ~?」

(り、りっくん?!それは私のことか?!)

「ほらぁ、”りっくん”。ちゃんと返事して?」

「ゆ、ユゥユゥよ。子供じみた呼び名は……」

「りっくん?ママの前ではそんな大人みたいな言葉つかっちゃいけませんよ?ほら、お湯は全部外に出したから、身体を拭いてあげますからね~」

突然、ユゥユゥは口調が変わり、赤子扱いをしながら綿布で身体を拭き始める。
それは、尻を責めたて果てさせられた、あのときのように。
甘々しく、意地悪な、男を快感で駄目にすることを好む、あの淫猥な目だ。

「は~い、腰をあげてください」

なにやら、腰の下に何やら布のようなものを通された。
そしてテキパキと慣れた手捌きでそれで私の股間を包んでいくと。
そこにあったのは、

「上手におしめ履けましたね~。ふふっ、可愛い♪」

赤子が身につける”おしめ”だった。

「こ、これはさすがに、っ!」

度が過ぎる。これは戯れでは収まらない。皇帝をなんだと思っているのか。
言いたいことが次々と駆け巡り、少し憤慨を覚えながら身を起こそうとする。

が、

しゅる、しゅるしゅる……
さす、さす、さすり……

「あ、はぁ……っ!」

抗議の言葉は、天女の手管によって瞬時にかき消された。
起こそうとした背はばたりとそのまま布団に沈む。
逸物を包む柔布ごしに、白魚のような指がするすると踊ってゆく。

「ふふふ、おしめを付けられると、始めはみんなりっくんみたいに抵抗しようとするんです。でも、おしめの上から少し優しく撫でて差し上げるだけで、殿方はお顔が蕩けちゃって抵抗できなくなっちゃうんですよ。りっくんも、ほぉら。おんなじ反応……」

すりすり
しゅるしゅる
さす、さすり、しゅる……

柔布の上から、その形を確かめるように手でなぞられる。
とうに肉棒は勃起しており、おしめの中で苦しそうに腫れ上がっている。
はやく、この態勢から脱したいのに、天女に完全に手玉に取られており満足に動くことすらできない。

「っ、ひぃっ!」

指先で、睾丸を持ち上げられこしょこしょ……と動かされた。
まるで身体の外に出ている臓物を直接くすぐられているような感覚。
触られてはいけない部分が、目の前の天女の掌の上でコロコロと弄ばれる。

こちょこちょ
こちょこちょ、くりくり
こちょこちょこちょ……

「あっ はっ、ひっぃいん……」

(こっ、睾丸をっ、くすぐられるのが、こうもこそばゆいとは……っ!ひっっ!ち、ちからがぬけぇ……っ)

「このお手玉をこちょこちょされると、殿方はひんひんと同じ鳴き声を上げてしまうのですよね。ほぉら、可愛い可愛い……こちょこちょこちょ~」

「あっ!ひっ!ひぃぃいぃぃん……」

脚の力がすとんと抜けてしまう。
喘ぎ声が止まらない。
おしめの中で、透明な我慢の汁がとめどなく流れている。

「裏側もぉ、根元もぉ……ふふ、こちょこちょこちょ~。ぼくの玉々はこんなに敏感なんでちゅねぇ」

気持ちいい。
気持ちいい。
恥ずかしい。
気持ちいい。
恥ずかしい。
気持ちいい。
恥ずかしいのに、気持ちいい。
恥ずかしくて、気持ちいい。

こちょこちょ、こちょ
こちょこちょこちょ
こちょ、こちょこちょこちょ

だんだん高まっていく性感。
勝手にへこへこと動いてしまう腰。
でも、このままだと、一気に射精できない。
でも、少しずつ、少しずつ、上ってきている。

こんな普通じゃないこと、はやくやめさせないと。
そう思うのに、くすぐったくて、気持ちよすぎて、抵抗の手が出ない。
せめて耐えるために力を入れようとしても、内股と会陰を下から上へと指先で撫で上げられ、犬のような悲鳴をあげながら無理やり脱力させられる。

しゅるしゅる、すりすり、しゅる、しゅるしゅるしゅる
こちょこちょ、こちょこちょ、こちょこちょこちょ、こちょこちょこちょ
くりゅ、くりゅ、さす、さす、さすさすさすさす

「あらあら、なんだかおしめの先っぽの方が濡れてきました。参りましたねぇ、お漏らししちゃいましたか?」

こちょこちょこちょこちょ
こちょこちょ、こちょこちょこちょ~
くり、くりっ

ずくん

「あっっ?!」

急に、くすぐったさが、切なさが。
強い感覚に変わった。
押し上げられる。
中に詰まっていたものが、急に栓が開いたみたいに上がってくる。
切なく、焦った表情を見て天女は優しく、意地悪に微笑む。

「あら?玉々だけをくすぐられて、果ててしまうのですか?
これだけ逞しく大きくしているモノを、触られもせずに果たさせてしまって良いのですか?」

(こっ、こ、こんな、赤子のようにおしめの中に吐精するなど、はっ、ぁぁああああん……)

こちょこちょ
こちょこちょ
こちょこちょこちょ、こちょこちょこちょ

(やだ、やだ、やだやだやだ、も、が、がまんが……っ!)
「あぁ、イってしまいます。イってしまいますね。
お精子が、玉々こちょこちょされただけで気持ちよーく出ちゃいますね」

こちょこちょ
こちょこちょこちょ

こちょこちょこちょ、こちょちょこちょこちょこちょこちょこちょ

(ひっ?!あっ、もう、やっっ、む、むりっ、ひぃっっ?!)

「あっ、イく、イく。出ちゃう、漏れちゃうぅ……ふふっ♪」

考えを上書きされる。楊の言う通りに体が反応する。言う通りに感じてしまう。

(でちゃう、漏れちゃう、もれちゃうぅぅう……)

じわじわとくすぐりで押し上げられてきた睾丸の中身。
ゆったりと上ってきたものは、勢いがついておらず、尿道の内側をねっとりと犯すように進んでいく。

ばちばちと目が点滅し、これまで体験したことのないほど長い、長い、長~い吐精が。

「はぁい、金玉こちょこちょお漏らし、とぷとぷとぷ~~♪」

ど……ぷっ……

とぷ、とぷっ
とぷとぷ、とぷとぷ
とぷとぷとぷとぷとぷ……
……とぷっ、とぷとぷ

(はぁぁぁああぁぁん……………)

涙を流しながら、おしめの中で切なすぎる射精が始まった。
吐精している間も、金玉のこちょこちょは辞めてくれない。
こちょこちょ、こちょこちょと。
快感に耐えることを許さず、どぷりどぷりと情けないお漏らしを吐き出させられる。

「ふふっ、これでは赤ちゃんお漏らしですね……。ほらりっくん?お漏らししたら、子どもは何ていうですか?」

快感で脳が焼ききれそうで、頭が満足に働かない。でも、自分がみっともないことをしてしまったことはわかる。謝らなきゃ。はやく。

「ごっ、ごめんなさいっ、ママ、ごめんなさいぃ……っ」

「……ふふっ。いいんですよ?
りっくんは今赤ちゃんですからね。情けなく、みっともなく、殿方としてどうしようもないお漏らし姿を晒してしまってもいいんですよ……」

睾丸をくすぐっていた指を離すと、手のひらで膨らみを優しく包み込んでくる。
ゆるゆると動かされる掌は、ぐずぐずとおちんちんを蕩かしてくる。
鋼のように固く勃起しているはずなのに、股間にもはや感覚がない。

ぬる湯に漬けられたような陶酔感だけが腰を包み、そして奥から少しずつ噴火の燻りが上ってきてしまう。
ママに触られた部分は全てその緊張から解放され、弱いところをさらけ出してしまう。

「あっ、あっは、ぁあ、ぁはぁぁあぁあぁぁ~~~~……」

とぷっ
っとっぷん……
とろとろとろ……

さすり、さすり……
すりすり、すりすり
さすさす、すりさすり

ママがおしめの上から膨らんだ肉棒をゆったりとさするだけで、無限の吐精へと導かれる。

「ママ、ママぁ……っ!」

ま、まだ、おしっことまらなっ……!

「はぁ……そんな可愛らしく泣いちゃって……。坊やが泣き止むご褒美、あげるわね。ん、しょっ……」

そう言うと、抑え付けていた服から美しく整った桃の実が、ぷるんとまろび出た。
そして二つの豊満な果実は、吐精の快楽に泣きながらよがる顔を覆い隠してくる。

「んむぅ?!むぅ、ぅぅ………」

「はい、おっぱい吸ってくださ~い……」

無理やり咥えさせられた乳首。
そこからは、甘い、ねばっこい乳が、少しずつ流れ出した。
すると、一切萎えようとしない陰茎からどぷん、どぷんと、また精子を吐き出させられる。

(おかしく、なる……。こん、なの、おかしくなる……また、出る……っ!)

ちゅ、ちゅぱ
ちゅ、ちゅ

とぷん、とぷ
とぷ、とぷ、とぷ

「ほぁら、女の人のおっぱいを吸ったのは赤子以来でございますよね?男の子は乳房の前には弱くなってしまうんです。いっぱいちゅぱちゅぱ吸って、お股からとろとろぴゅっぴゅ、いたしまちょうね……♪」

「ふぅ……っんっ!」

「うふ、また出てきました……。そんなに身を震わせて、気持ちいいでちゅか?
頭の中身が痺れて、可笑しくなってきまちゅよね?いいんでちゅよ、その感覚に、心地よさに、身を預けていきまちょう?ほぁら、ちゅぱちゅぱ、とろとろ、ぴゅっぴゅっぴゅ~……」

ちゅ、っちゅぱ、ちゅぱ、っちゅ
さすり、さす
さす、さす、さす
とろ、とぴゅっ、とろぉ、とっろぉ……

(止まんない、とまんないよぉっ……)

「んぅ……っ!あ、あぁあはぁあん……やぁああぁ……っ!」

「ほぉらりっくん、赤子はそんな泣き方しないでしょ?ばぁぶ、ばぁぶって泣いて?」

「……!ば、ばぶ、ばぶぅっ……」

「あ、……っはぁん……。本当に、かわいいぃ……~~ん、ちゅっ」

「はひゃあんっ!っばぶ!ばぁぶぅっ……!!んむっ……」

脳が焼き切れそうな快感を泣き声をあげて逃がそうとするが、口に入ってくる乳首に母乳を吸うことを強制される。
乳房にぱふぱふと蹂躙される顔は、力が抜けて厭らしい泣き笑いの顔が浮かんでいる。

それから、精液を出し切って、空イキするようになってもママはおしめをさする手を止めてくれず。
耐えきれない快感に失神してようやく解放された頃には、ドロドロになったおしめと、自分の出した大量の精液の産湯に浸かる情けない男の姿が残っていた。


尻穴への躾で壊される心

「りっくんはママの言うことを聞けるいい子だから、ママがいいって言うとき以外はお漏らしぴゅっぴゅダメだからね?」

そう言われて付けられたのは、あの日失神するまで精を搾り尽くされたおしめだった。
このおしめをつけている間は、射精を禁止される。
だが、絹で出来ている布は、中でつるつると陰茎を刺激してくるのだ。
四六時中おしめをつけられている背徳感と、肌触りの心地よさが、もどかしさを輪をかけて助長していた。

(うぅ……想定より大幅に遠征が長引いてしまった……。ようやく、十日ぶりに後宮に帰れる、射精を許してもらえる……っ!)

思わず何度も自分でしごいて果てようと思ったが、逸物に手を伸ばす度に、

–「もし自分で射精しちゃったら、あの失神しちゃったときなんて比じゃないぐらい、すごいお仕置きしちゃうからね……?」

という楊貴妃の言葉がよぎり、なんとかその手を抑える
しかし同時に、その言葉を思い出して、あの壮絶な快感を上回るお仕置きを想像し、ずきんずきんと股間を痛めていた。

そもそも、あの延々と引き伸ばされる吐精の気持ちよさを、身体に刻み付けられてしまっているのだ。
自分でしごいた程度では、とうに満足できない身体へと調教されてしまっている。

疲れてる馬に鞭打ち、部下も置いて後宮へと戻る。
バタバタと後宮の中を走り回りながら、十日ぶりの天女の姿を探す。

「おかえりぃ、りっくん♪あら、あらあらそんなに慌ててどうしたの?」

「ゆ、ユゥユゥ、ゆぅゆぅ……!イかせてほしい……もう、限界だ……!」

「そんな泣きそうな顔しちゃって……かわいい♪」

足元にすがりつく私を優しく包み込み、神々しささえ感じる微笑みを向けてくれる。

「つらかったのね。十日も私に会えなくて、ずっと我慢してたものね」

「うん、うん……っ!」

本当に辛かった。
もどかしくて、もどかしてくて。
おちんちんが切なくて。
でもイけなくて。
ユゥユゥに、ママに会いたくて。

「でも、そしたらそんなお願いの仕方じゃないよね?りっくんは賢い赤ちゃんなんだから、わかるよね……?」

そして、もう二人は妻と夫の関係ではなく。
背徳的で、蜜月な、母と子の関係なのだ。

「ま、ママ、お願い……っ!ぴゅ、ぴゅっぴゅさせてっ……!」

「ふふっ、よく言えました。じゃあ、お布団にいこっか……」

十日間履き続けて蒸れきったおしめを新しいものに変えられ、そして睾丸こちょこちょとおしめごしのさすさすにより、一日中甘出しお漏らしをさせられる。

「あ~~っ!!あぁああぁ……」

とぷ、とぷっ
とぷとぷとぷ
とぷっとぷとぷとぷ……

「ふふっ、うふふふふ……りっくん可愛い……。
次はおぎゃあ、おぎゃあって泣いて?ほらほら、おぎゃあおぎゃあ♪」

「おぎゃぁあっ!おぎゃあぁぁ……!」

「いい子いい子♪はぁい、おっぱいでちゅよ~」

「おぎゃんむっ?!ん~~~ぅ…………」

とぷとぷ
とぷとぷっ
どぷっ、とぷとぷとぷ……

そうやって、ママの言うことを聞けたときは意識が無くなるまでおしめの中で搾り取られていく。もう男としての尊厳などほとんどなくなった。
ただただ、情けない姿を受け止め、みっともない姿で気持ちよくしてほしい。
意地悪に、甘ったるいお漏らしをさせてほしい。

魂に深く、深く刻み付けられていく快感。
そしてつい魔が差したある日、楊貴妃に隠れて自慰をしていたのがばれてしまい、私は寝室で彼女からの”お仕置き”を受けていた。

「わ~~可愛い♪ママが仕立てたりっくんのお洋服、すっごく似合ってるよ……♪」

今男の体は、おしめだけでなく赤子が身につけるような可愛らしい服を着せられている。
手と足は指を丸めたまま動かせないような布で覆われており、自分で脱ぐことはできない。

「ね?りっくん、ほら、ばぶばぶ~♪」

「む、むぅぅうう~~!」

涎掛けと一緒に口には赤子がつけるおしゃぶりを咥えさせられており、満足に声を上げることも不可能。
頭を愛おしげに撫でられながら、されるがままの無防備な身体を女に晒すしかない。
腰に手をかけられておしめをぐいを引き上げられると、つるつるの秘門が顔を出した。

「んっっっ!」

「言うことを聞けない赤ちゃんには、お尻にお仕置きしなくちゃいけないって昔からいうからね。
今日は徹底的に、りっくんがいい子になるまでまたお尻の中をこねこねしてあげる」

壺に入った香油をとろとろと指に絡めていき、楊貴妃は微笑む。
膜を張って滴り落ちる液体は、寝所の灯りを受けてらてらと淫靡に輝いている。

(あ、赤子へのお仕置きとは、尻を叩くことではなかったかひぃいぃん?!!!)

ぬ、っぷぅぅ……

香油でとろとろになった指先は、秘部へと深く突き刺さる。
尻穴を舐められたときより強烈な感覚に、背筋が弓なりに反り返ってしまう。

「ふふ、りっくんあっという間にひっくり返っちゃったね。そんなにお尻の穴気持ちいの?ぺろぺろされたときもアンアン鳴いちゃってたもんね。でも、今日はもっともっと気持ちよくて、もっともっと辛いお仕置きだからね……♪」

つぷ、つぷと何かを確かめるように指を出し入れしていると。
何かにひっかかったように指の動きを止めた。

「み~つけた……。こ~こっ♪」

ぐりっ

「むぁっぁっ!?!」

嫋やかな指先は、男の快楽の蕾を的確に捉えた。
芯を捉えた中指は、意地が悪いほどにねちっこく押し揉んでいく。

「ほぉら、こね、こね、こねこね~♪」

「~~~~!!!~~~っ!?ぁ~~!??!」

身体が跳ね上がる。
心臓がどくどくと脈打つ。
未知の快感で冷や汗がどっと噴き出る、

前立腺の刺激で強制的に勃起させられた陰茎は、その口から涙を流しながら静止を懇願する。
しかし肝心の上の口はおしゃぶりのせいでもごもごと悶えることしかできない。

お尻の奥がかっと熱くなり、硬くなった肉棒はおしめの中でビタンビタンと震える続ける。

「りっくん、ダメな子だからママにいっぱい叱ってもらわなくちゃだもんね?ママがいい子になるまで、根気よく躾けてあげるからね」

くりゅ、くりゅ
くちゅ、くりゅ

こね、こねこね
こねこねこね、こねこねこね

「お尻虐められてえんえん泣いちゃっても、赤ちゃんおちんちんの先から恥ずかしいお漏らし全部出し切っちゃっても、ママの匂いを嗅ぐだけでイっちゃうようになっても、りっくんがいい子になるまで躾けは終わらないの」

前立腺を執拗に押し上げ、こね回していく。
衣類を洗濯するときのように、膨らみを四方八方から様々な指の動きで洗い回される。

拡張した尻穴は、二本目すらも容易く咥え込んだ。
尻穴の中を中指の薬指が舞い踊り、ぐちゅぐちゅと揉み解す。
そこはもう排泄のための出口ではなく、母による快楽に塗れた仕置きを受けるための入り口だった。

執拗に、執拗に、何度も、何度も。

こね、こね、こね、こね、こね、こね

「一番いい子は、どんな子かわかる?それは、自分から危ないところに行かない子。
今まではずっとりっくんが危ないところに行くの我慢してたけど、もうだめだよ。
りっくんはもうここから出ちゃダメ。ママと安全な場所にいるのがいい子なの♪」

(しっ、しかし、それでは、このくにがぁぁあ……っぁ!)

最後に残った国を守る心が、意識を保とうとする。
しかし、天女はそれを優しく包み込み、容易くぽきりと手折る。

「ふふ。もう、強情なんだから。ママのおっぱいの匂いを嗅いだら素直になってくれるかな?
はい、これど〜ぞ♪」

そう言うと楊貴妃は片手で上半身をはだけさせると、乳房を覆っていた肌着を顔に巻いてきた。
ぷるぷるとたわむ桃肉を支えていた下着は、谷間に流れていた汗を吸っていたおかげで、濃厚な湯気がむあっと立ちのぼった。
それにより窒息させられた顔は、雌の薫りに蒸しあげられる。
淫猥な湯気を鼻筋を通り、甘ったるい匂いが鼻腔を、肺を犯していく。

(む、ぉおおぉおお……)

「ママの乳房を包んでいた肌着、ママの濃い匂いがいっぱいだよね?
あは♪りっくんのお尻の穴もひくひく震えてきちゃった。そろそろイっちゃうかな?」

背筋が震える。
絶頂が脊髄から上ってきた。
白目をむいた目は、下着に巻かれて見えない。

濃い雌の匂いが脳内を駆け巡る。
絶頂感が、浮遊感が、全身を覆っていく。
気持ちい匂いでしか、息ができない。
こんなの吸い続けたらこわれる。
あっ、お尻だめ、おしりこわれちゃう、きもちいい、おかしい。

「〜〜〜〜”!!〜〜んん〜〜〜”!!!」

(おしりからきちゃう”っ!?おかじいの、ぎぢゃぅ〜〜〜〜!?)

「気持ち良いおしっこぴゅっぴゅのときは、お手手とお脚を畳んだ姿勢でぴゅっぴゅ~だったね?りっくん、上手にできるかな?」

瞬間、条件反射のように手脚が折りたたまれ赤子のポーズになる。
辛いのに、逃げ出したいのに。
節操なく快楽を貪る赤子へと調教された身体は、一生懸命に脳天を突き上げる快感を耐えるという無意味な努力を重ねる。

楊貴妃はさらに無防備さを増したひくつく尻穴を、蕩然とした艶顔で徹底的に開発し続けていく。

こね、こね、こね、こね。

限界を超えた快感に、中心へ中心へと身体が収縮する。
勝手に折りたたまれた手脚には抵抗する意志が欠片も見当たらず、どれだけの快楽地獄が押し寄せても、全身が危険信号を放っていても、”ママ“の言いつけを従順に守る。

(ママ、まま”ぁ…………あ”ぁ……)

こねこね、こね、こね。

僅かに残っていた男としての尊厳も、思考も全て。

こね、こね、こね、こね

と…………ぷん

とぷ、とぷ
とぷとぷ、とぷ、とぷとぷ

こね、こね、こね、こね

とぷとぷとぷ……
とぷ、とぷとぷとぷとぷ……

この吐精に溶けて出て行く。

自分でも気づかないうちにお漏らしに至った躰は、貴妃によってさらなる毒沼に堕とされる。
顔に巻かれている蒸れた乳当ての中でぐずぐずと泣きながら、少しずつ自分の大事なものが欠落していくのを感じる。
でも、おしりが、おちんちんが、あたまが、ぜんぶぜんぶきもちよくてにげられない。

楊貴妃はこれで終いだとばかりに、くすりと和かな笑みを浮かべると、膝の上に乗っている愛しい赤子の頭に口を近づけ、囁いた。

「りっくん、ほら、戦いは辛いよね?苦しいよね?怖いよね?
辛いことからは逃げちゃお?
苦しいことは投げ出しちゃお?
怖いことには目を背けちゃお?
ママにぜ~んぶさらけ出して、りっくんはぜ~んぶ捨てちゃっていいの」

だから、ほら、ママの赤ちゃんのままでいようね♪

………ぁ、

もうだめだ

のう、が、

あたまが、

こころ、が、

こ、わ、れ……

ま、ま……………………

……………………、………………

それから数時間後。

顔には楊貴妃の秘部を包んでいた股布が何重にも巻かれ、大人の体躯の赤子は滅茶苦茶に乱れた布団の上で廃人となっていた。

イき続けていた最中も代わる代わる付け変えられた彼女の下着の匂いが、身体中に循環しており他の空気では呼吸ができなくなっている。

シーツや彼の身体に残る引っ掻き傷は、彼の気が狂いきる前に、最後に残っていた理性で抵抗したであろう証。
しかし、それも途中から手脚をそれぞれ赤子のポーズのまま彼女の着物帯で縛り上げられたせいで、無意味に終わっていた。

そうして抵抗を許さないまま長時間彼女の下着、肌着、そして直に脇や秘部の匂いをかがされたまま尻穴を弄り尽くされ、勇猛さを残していた男の身体は見るも無残な姿へと変貌している。

おしめは中から漏れ出した大量の精液でぐずぐずになっており、あたりに水たまりを作っている。
いたるところが彼自身と女の体液で汚れ、その腰布で巻かれた奥の目は”ママ”以外を写すことは無い。
正常な判断力と思考力を抵抗もできず奪い去られ、そこにいたのは文字通り己の力だけでは生きられなくなった”赤子”だけだった。

「ふぅ……。ふふ、これでこの子も私の愛をよく心と身体で聞き届けた、”いい子”になったようですね」

鼻から流れ込んだ匂いにより脳幹を支配され、腰の奥が熱くなるのを止められない。

「玄宗皇帝は”いい子”になっていただいてから暫くの間に、不届き者の手による暗殺を許してしまいました。本当に悲しかった……。これよりこの子は、後宮の奥深くにて私がひとときも話さずお守りいたします」

―――

「李将軍!!!李将軍はおらぬかぁっ!!」

「それが、先日から李将軍は後宮の床間から一切でてこなくなったようで……」

「な、なんだと……ええい、出せ!後宮から皇帝を出すのだ!!」

「騒がしい。何事ですか」

「楊貴妃様。副将軍が”ここに通せ、李皇帝を出せ”と騒いでいる、とのことですが。」

「追い返しなさい。天子様はもう十分戦いました。これより以後は、私が彼の心の傷を癒してさしあげるのです。貴方たちもそのような些事の相手をせず、私の助けを致しなさい」

「承知いたしました。本日はどのような……」

「ふふっ、今日は侍女と私とで貯めた母乳を産湯とし、天子様の身体を隅々まで洗って差し上げようと思います」

「分かりました。では、これより侍女を招集致します」

「ママ、ママぁぁあ~~……」

「あらあら、ごめんねりっくん。外がうるさかったでしょ?ほらほら、泣かないで。おっぱい上げますからね~」

着物の胸元を下ろし右乳房を露わにすると、とても赤子とは言えない体躯の男は一心不乱に口を近づけ、柔らかい果物を食むかのように優しく桃粒を吸い始めた。

「もうりっくんは二度と戦わなくていいの。ママと一緒に、恥ずかしくて気持ちいいぴゅっぴゅすることだけ考えましょうね……♪」

唐の都が落ちたのは、それから数月と経たぬ頃だった。


カルデアへ

「マスター!マスター!新しいサーヴァントの召喚に成功しました!」

なにがしかの奇跡により人理に登録されたらしい私は、かるであという場所に喚ばれた。

目の前には、私と同じさーゔぁんとであるましゅ様と、まだ年若い男の子のますたーが立っている。

「楊貴妃、これからよろしく!近いうちにまた戦いが始まると思うから、そのときは一緒に戦闘に出てもらうことになると思う」

ますたーはそう言い手を差し伸べてきた。
歳の頃に見合わない、傷だらけの手だ。

「ますたーとは、本来後方支援に回られるものと聞いております。その身自ら直接戦場に出られて、怖くはないのですか……?」戦いに赴くのは、怖くはないのでしょうか……?」

「そうだね……怖いよ。でも、生き残ったマスターは俺だけなんだ。俺が皆を守らなくちゃいけないから」

あぁ。
そうなんですね?
貴方も、望まぬ戦いを強いられて、傷を負っている殿方なんですね?

「分かりました。これよりこの身、ますたーに捧げさせていただきます。
宜しければ今日はお近づきの印として、ますたーの部屋にお伺いしてもよろしいでしょうか?」

「え?お、俺の部屋?なんで?」

「ふふ。実は私、戦闘はさほど得意ではありませんが、少しばかり特技がございまして。
唐の都では私の琵琶の音は評判で、かの玄宗皇帝様も、その次の天子様にも、たいそう気に入っていただけていたのですよ?」

「へぇ……それは凄く楽しみだなぁ。ぜひ聞いてみたいけど、いいの?」

「えぇ、もちろんでございます」

「なっ……!先輩の部屋に、二人で、ですか?」

二人の会話に、ましゅ様が立ち入ってくる。

「ま、まぁまぁ、マシュ。確かに戦いが始まる前にお互いの理解を深めるために、交流は必要だと思うし」

「で、でもっ。先輩、かの楊貴妃は傾国の美女と謳われます!英霊となったと言っても、まだどんな方なのか分からないのに……」

お二人が小声で会話されている。

なにやらましゅ様は、私とますたーが二人きりになるのを不安に思っているらしい。
確かに私は傾国の女として人理に登録されているとのこと。不安に思うのも当然かもしれない。

ただ、その心配は不要だ。
だって私は、殿方を危ないところから守りたい、それだけを願う平和の女なのだから。

「ま、まぁまぁマシュ。さっき楊貴妃のステータスを確認したけど、彼女”混沌・善”だったよ?ちょっと価値観が違うこともあるかもしれないけど、基本的に善性だったらだいじょうぶだって」

「ふふっ、ましゅ様、ご安心ください。ますたーの仰る通り、この身は今はますたーを守るためだけにございます。お休みになる前に、少し琵琶の演奏でお疲れをとることができれば、と思った程度ですので」

「ほら、マシュ。ちょっと最近働き詰めだったから、ついでに少し仮眠を取ってくるよ。後で休憩代わるね」

「まぁ、お二人がそう言うのでしたら……」

そうして二人は廊下に出て、マスターの自室へと歩みを進めていく。

(このお方も、玄宗皇帝や李皇帝と同じく、望まぬ大役を任せられ、そして悉くを尋常ならざる努力にて乗り越えてきた方……)

愛さなくては。

守らなくては。

その胸の内にジリジリと燻り立ち上る、歪んだ保護欲を素面の表情で必死に押さえつける。
まだ出してはいけません。かの皇帝たちも、そしてきっとこのマスターも強いお方。
そう簡単に情けないお姿は見せないでしょう。

「でも、かの有名な楊貴妃さんの子守唄ってどんな感じなのかなぁ」

ただ、その内側には誰にも見せられないほど弱い赤子が眠っているのです。
ええ、そうでしょうとも。
この楊貴妃は、そんな殿方を癒し、愛し、守るために在るのです。

そして、二人は部屋にたどり着いた。
マスターの部屋。それは彼を保護するセキュリティの観点からも、内側からロックをかけるとサーヴァントでもおいそれと無理やり開けることは叶わない仕組みになっている。

– ここにはもう邪魔するものはいない。
– 今まで戦いつづけたこの偉い子を、危ないところに連れ出す不埒者はいない。

カチャリ

扉が閉まり、鍵がかけられた。

そうして、傾国の天女による、かの皇帝たちをも堕としつくしてきた愛技の数々の矛先が最後のマスターへと向けられる。

「ねぇ、マスター……いえ、天子さま。楊が貴方さまを隅から隅まで、幼子のように愛し、癒し尽くして差し上げますからね?」

人理を守護する稀有な若人の心は、中華を傾けた天女の歪んだ庇護欲に跡形もなく蕩け堕とされた。

End

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